08年北京五輪(オリンピック)の陸上男子400メートルリレー銀メダリストで、新型コロナウイルスに感染し、先月30日から感染症指定医療機関に入院していた塚原直貴氏(34)が14日までに退院した。塚原氏が陸上部アドバイザーを務めている富士通によると、治療を終え、12日に退院したという。現在は自宅待機をしている。

塚原氏は先月28日に三重県鈴鹿市内で講習会に講師として参加後、発熱など体調不良のため、県内の病院で診察を受けた。翌日になっても熱が下がらず、PCR検査を受けて、同30日に感染が確認された。

同社は感染拡大防止を訴える塚原氏本人の強い希望で実名を公表していた。陸上部には東京五輪男子マラソン代表の中村匠吾や男子50キロ競歩代表で、19年世界選手権金メダリストの鈴木雄介らが所属しているが、感染判明前の2週間以降、塚原氏と所属選手の接触はないという。

塚原氏が先月23~25日に同社川崎工場へ出社していた。その時に接触をした東洋大時代に「2代目山の神」と呼ばれた柏原竜二氏(30)に感染の症状は出ておらず、現在はテレワークをしているという。