男子走り幅跳びは日本歴代4位の8メートル23の自己記録を持つ津波響樹(22=大塚製薬)が向かい風0・8メートルの6回目に7メートル88をマークした。

全体トップにも「調子は悪くなかった。8メートルは跳びたかったが、向かい風で調整したが、調整できなかった」と悔しがった。

世界クラスの助走スピードが武器。持ち味を生かせる条件ではなく、それを補う、踏み切りもイメージ通りに力を加えられなかった。とはいえ、向かい風0・6メートルの3回目も7メートル85。条件を考慮すれば、上々の記録だが、この程度では満足はできなかった。

昨秋の世界選手権(ドーハ)にも出場し、東京オリンピック(五輪)の参加標準記録も突破している。東洋大を卒業し、今春から社会人となった。沖縄・豊見城市出身のジャンパーは「学生とは違い、お金をもらう立場。少しプレッシャーがかかっても、そこに打ち勝てる選手になっていきたい」と覚悟をにじませた。

今季は日本選手権(10月1~3日・新潟)の初優勝が目標。「8メートルを跳ぶだけでは勝てないし、満足できない。日本記録を意識しながら、日本一を目指したい」と語った。8メートル40の日本記録保持者・城山正太郎(ゼンリン)、日本歴代2位の8メートル32の自己ベストを持つ橋岡優輝(日大)ら、強力なライバルと切磋琢磨(せっさたくま)していく。