前回王者の青学大が、意地の復路優勝を飾った。連覇が絶望的となった12位からスタート。復路を5時25分33秒で駆け抜けた。総合11時間1分16秒で4位に入ってフィニッシュした。

原監督は「ぜいたくをいえば3位だが(3位の)東洋大が強かった。12位からジャンプアップして4位、復路優勝。こういうこともありますよ」と吹っ切れた表情を見せた。「初出場の選手もいたし、12位スタートで私のモチベーションも下がっていた。でも昨夜、選手たちが『こんなもんじゃない。僕らをみといてください』といって…。強いなこの子たちは、と思った」と目を細めた。

往路は連覇が絶望的となる12位。原監督は「優勝というのはうそになる。確実にシード権をとりにいきたい」と目標を修正した。ただ直近6年で5度優勝の王者として、このまま終わるわけにはいかない。けがで出場できなかった主将の神林勇太(4年)は、復路の選手が出発する際に「やれることをやってこい」と送り出したという。原監督も「復路優勝して意地を見せよう」とゲキを飛ばした。

王者のプライドが選手たちの背中を押した。6区・高橋勇輝(3年)が10位、7区・近藤幸太郎(2年)が7位としてシード権争いから脱出。8区・岩見秀哉(4年)が5位、9区・飯田貴之(3年)で4位になった。

主将の神林は、笑顔で給水係を務めた。原監督は「今年は『絆大作戦』として戦ってきた。神林はこのチームをまとめてくれた。その選手をスタートラインに立たせてあげられなかった。指導者として、申し訳なく思う」と無念の表情。

だが、その直後に「神林も笑顔で給水してくれた。サラリーマンになって、カリスマ営業マンになってくれると思います」と泣き笑いの顔でエールを送った。

往路は2、3、5区で区間2ケタ順位となり、まさかの出遅れ。連覇こそ逃したが「青学、強し」を印象づける復路の走りだった。