陸上女子で福島千里(32=セイコー)ら多くの名選手を輩出した北海道ハイテクACが大きな転換期を迎えることになった。

07年世界選手権代表で、昨年10月に就任した北風沙織監督(35)が3月で退任することが10日までに分かった。

関係者によると、後任の監督は置かない見通しという。また今後、クラブは代表を狙うトップ選手の育成ではなく、育成年代の指導を軸とするという。方針を転換する。

5レーンの130メートル直線走路など日本屈指のインドアの練習施設を誇る同クラブは、中村宏之前監督(75)の指導のもと黄金期を築いた。福島は在籍中に女子100メートル、200メートルで日本記録を樹立した。また北風、そして女子100メートル障害の寺田明日香(31=パソナグループ)らも同クラブの出身。女子短距離界をけん引する存在だった。

しかし、現在は陸上で籍を置くのは、女子走り高跳びの京谷萌子と、女子短距離の島田雪菜の2選手だけだった。