2時間26分26秒で3位に健闘した松下菜摘(26=天満屋)は「初マラソンで無事完走できてほっとしている」と笑顔を見せた。20キロ付近で第2集団から飛び出すと、その後は単独で走り切り、「1人旅になったが、そのままゴールできるとは。驚いている」。

岡山県出身で入社4年目。幼いころからサッカーやスピードスケートのショートトラックなどさまざまな競技に親しんできた。母の影響で始めた少林寺拳法は初段の腕前だ。

中学時代から始めた陸上は高校卒業時に1度は区切りをつけたつもりだった。環太平洋大入学後、最初の2年間は「趣味で走っていた」が、同校で指導するシドニーオリンピック(五輪)マラソン代表の山口衛里監督に声を掛けられて本格的に競技を再開。その後は「すごく濃い陸上生活ができた」と振り返る。

強風が吹き付けたこの日でも美しいフォームが乱れなかったのは、様々なスポーツを経験してきたことも大きい。「足腰の強さは、自分の中で唯一自信があるところ」。今後もマラソンで経験を重ね、さらに成長していくつもりだ。