第98回東京箱根間往復大学駅伝(1月2、3日=東京・読売新聞社前~箱根・芦ノ湖、10区間217・1キロ)開幕まで、あと4日となった。箱根路を彩った記憶に残るランナーを紹介する2回目は、1995年(平7)大会の2区で衝撃的な走りを披露した早大の渡辺康幸です。

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◆1995年1月2日、2区(鶴見~戸塚間23・0キロ)

早大のエース渡辺康幸(3年)が「花の2区」で7人抜きした。9位でタスキを受けると、区間記録を12年ぶりに46秒も更新する1時間6分48秒の大記録で2位に躍進した。

大会前、山梨学院大のマヤカとのライバル対決を強く意識し、1時間6分台も宣言していた。公約を実現させると「口だけだと言われたくなかった。体調も万全だったし、これで負けたら実力だと納得できた」。

走れば必ず区間賞だった駅伝不敗のマヤカを破り、相手のエースをたたいた効果は3区以降の士気を盛り上げた。3区小林正幹(4年)も区間記録でトップの山梨学院大を逆転、4区小林雅幸(2年)まで区間新3連発の快走で1分47秒差をつけ山梨学院大の往路連覇を阻止した。

ただチームは復路で山梨学院大に逆転され、総合2位だった。ちなみに渡辺は翌年の2区でも1時間6分54秒の激走で区間賞を奪取したものの、チームはまたしても総合2位。箱根の総合優勝は1年時のみとなった。

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