青野朱李(しゅり、22=山梨学院大)が大会新記録となる23秒44で優勝を果たし、10日の100メートルに続き2冠を達成した。

向かい風0・2メートルの中で、圧巻だった。

「辛いこともあったんですけど、金メダル二つとって支えてくれた方々に恩返ししたかった。達成できてうれしいです」

辛かったと振り返る大学2年から3年は、結果が出ない中でコロナ禍も重なった。「大会も中止だったりで、どこに目標を向ければいいのか(分からなかった)。自粛期間は生活リズムも乱れてモチベーションの維持も難しく、練習にも身が入らなかった」と振り返る。

苦しい時期を乗り越えての日本一。高校時代に比べて「筋力が付いてケガが少なくなり、走りが大きくなった。力を加えなくても前に進む走りができるようになったと思う」と成長の手応えを口にする。

今後に向けては「世界で活躍できる選手になりたい。まだまだそれには筋力も足りないし、足りないところがたくさんある。そこをしっかり強化して、日本を引っ張っていけるような存在になりたい」と次のステージを見据えた。【波部俊之介】