第99回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)に出場する21チームのエントリー選手(各16人以内)が10日、発表された。史上5校目の3冠を狙う駒大・大八木弘明監督や、連覇を目指す青学大・原晋監督をはじめ、各チームを率いる監督が同日のオンライン会見に臨み、意気込みを口にした。

指揮官21人のコメントは以下の通り。

◆青山学院大(青学大)・原晋監督(22年成績:箱根総合1位/出雲4位/全日本3位)

「新型コロナウイルス、ロシアとウクライナとの戦争は終息していない。平和であるからこそ、スポーツが行われると認識している。2連覇、7度目の優勝をピースでゴールしたい。名付けて『ピース大作戦』です」

◆順天堂大(順大)・長門俊介監督(22年成績:箱根総合2位/出雲5位/全日本4位)

「キーマンは4年生。しっかり力を発揮してくれればいい勝負ができると思う。私が最後の優勝メンバー(07年)となっているので、早く卒業して、新しい順天堂の時代を築きたい」

◆駒澤大(駒大)・大八木弘明監督(22年成績:箱根総合3位/出雲1位/全日本1位)

「意識の高いエースがいるので、それに下級生がついていって、いいスピード練習もできたと思う。今回のキーマンは2年生、1年生。彼らがしっかりやってくれて、その中からキーマンが出てくると思う」

◆東洋大・酒井俊幸監督(22年成績:箱根総合4位/出雲9位/全日本8位)

「上級生主体のチーム。キーマンは走る全員。今年はエース力にこと欠けるチームなので、つないでいく駅伝を目指せるよう、1人1人に粘った走りが必要になる」

◆東京国際大・大志田秀次監督(22年成績:箱根総合5位/出雲8位/全日本11位)

「4年生が主力で走る年は、過去に非常にいい成績を残しているので、期待を持っている。我々は『有言実行』という言葉を大事にしているので、彼らが結果として結びつけてくれると期待している」

◆中央大(中大)・藤原正和監督(22年成績:箱根総合6位/出雲3位/全日本7位)

「吉居大和(3年)と中野翔太(3年)という2人のエースがいるが、それ以外の中間層の選手たちが充実してきたのが、今年のチームの強み。各学年バランスよくエントリーできた。総合3位にチャレンジしていきたい」

◆創価大・榎木和貴監督(22年成績:箱根総合7位/出雲6位/全日本5位)

「私が就任すると同時に入学したのが、今の4年生。初めはそれほどレベルが高くなかったが、ここまで成長してくれた。今の創価大は、4年生が作り上げたチーム。上位10人の1万メートル平均タイムは、過去最高となっている。総合優勝にチャレンジしていきたい。優勝候補にも挙げられていないが、ジャイアントキリングを巻き起こしたい」

◆国学院大・前田康弘監督(22年成績:箱根総合8位/出雲2位/全日本2位)

「全てにおいてレベルアップが図れた。出雲、全日本でもアベレージの高い走りを見せてくれた。過去最高の戦力で迎えられる。大学駅伝初出場組がキーマン。練習での強さをしっかり出してくれれば、面白いレースができる。箱根駅伝の歴史に新しい風を吹かせられると思う」

◆帝京大・中野孝行監督(22年成績:箱根総合9位/出雲11位/全日本不出場)

「強力な4年生が抜けたが、選手層の厚さを鍵としながら進めてきた。戦い方をゴルフに例えると、ドライバーで飛ばすのではなく、アイアンで刻んで、刻んで、ホールアウトするイメージ。全員駅伝で臨み、駅伝の面白さを見せたいと思っている」

◆法政大(法大)・坪田智夫監督(22年成績:箱根総合10位/出雲7位/全日本不出場)

「1万メートルの平均タイムは、法政大の歴史で初めて28分台に乗った。タイムだけで戦えるわけではないが、秋のシーズンは順調に結果を残している。過去最高のチーム状態。昨年は達成できなかった5位以内を勝ち取りたい」

◆大東文化大(大東大)・真名子圭監督(22年成績:箱根不出場/出雲不出場/全日本14位)

「飛び抜けた選手はいないが、3年間、箱根駅伝に飢えてきたチーム。経験不足と言われるが、逆に経験不足を強みにしたい。初めての遠足ではないが、ドキドキ、ワクワクしながら、怖いもの知らずで思いっきり戦いたい。いろいろ勉強させていただきます」

◆明治大(明大)・山本佑樹監督(22年成績:箱根総合14位/出雲不出場/全日本9位)

「4年生主体でやっているチーム。総合力で勝負して、シード権を獲得したい。この1年は、主将の小沢大輝(4年)が、4年生や下級生を巻き込んでチーム作りをしてくれた。彼にはいい思いをして卒業してほしいので、小沢をキーマンに挙げたい」

◆城西大・櫛部静二監督(22年成績:箱根不出場/出雲不出場/全日本不出場)

「目標は久しぶりのシード権入り(18年以来)。特に斎藤将也(1年)、山本唯翔(3年)の2人が、練習から登りに強く、頼もしい。今年から留学生(ビクター・キムタイ)も加入し、非常に元気に練習しているので、その3人の主力を中心に頑張っていきたい」

◆早稲田大(早大)・花田勝彦監督(22年成績:箱根総合13位/出雲不出場/全日本6位)

「今年のチームの特徴は、実力と経験のある上級生、潜在能力がある下級生のバランスが良いところ。キーマンはエースの井川龍人(4年)と主将の鈴木創士(4年)。この2人が熱い走りをして有終の美を飾ってくれれば、周りの選手も勢いをもらって、チームとしても良い結果が残せると思う」

◆日本体育大(日体大)・玉城良二監督(22年成績:箱根総合17位/出雲不出場/全日本不出場)

「エースの藤本珠輝(4年)が予選会に出られない中、チーム力で本戦出場権を獲得した。4年生を中心に、部員1人1人が“1役”をしっかりと果たし、目標の8位入賞、シード権獲得を目指したい」

◆立教大(立大)・上野裕一郎監督(22年成績:箱根不出場/出雲不出場/全日本不出場)

「55年ぶりということで捨てるものがない。チーム一丸となってシード権獲得を目指したい。今年1年は部員47名、マネジャー16名、63名全員で戦ってきた。1人1人が手を抜かず、支える者、メンバーではないけど頑張る者、そういう中でチーム一丸となったことで、創立150周年の1年前に本大会に出ることができた。キーマンには全員を挙げたい」

◆山梨学院大・飯島理彰監督(22年成績:箱根総合18位/出雲不出場/全日本不出場)

「伊東大暉主将(4年)を中心とする4年生は、1年時(20年)に本戦不出場という屈辱を味わった世代。当時の先輩方が涙ぐみ、肩を落とす姿を見てきたメンバーが、葛藤を乗り越えて力をつけてきた。ボニフェス・ムルア(4年)も故障が癒えている」

◆専修大(専大)・長谷川淳監督(22年成績:箱根総合20位/出雲不出場/全日本不出場)

「シード権へのチャレンジが目標。エントリーした16人中、8人が箱根駅伝の経験者なので、タイム以上の走りをしてくれると期待する。チームのキーマンは、予選会で好走した木村暁仁(3年)とダンカン・キサイサ(2年)」

◆東海大・両角速監督(22年成績:箱根総合11位/出雲不出場/全日本10位)

「力のなかった4年生がコツコツとやってきて、複数人がエントリー入りした。キーマンもやはり4年生になる。総合力でシード権を獲得したい」

◆国士舘大・小川博之監督(22年成績:箱根総合15位/出雲不出場/全日本不出場)

「夏以降は4年生がチームをまとめ、それに下級生がついてきた。コミュニケーションが取れていて、チームワークは強みになると思う。シードを目指して頑張っていきたい」

◆関東学生連合・川崎勇二監督

「予選会敗退チームからの選出となる。連合チームを通じ、箱根での雰囲気を感じ取って、次回の100回大会へのエネルギーにしてもらえれば。出るからには何かを得て、それぞれの選手が持ち帰って、自チームのプラスにしてもらいたい」