日本記録保持者の鈴木健吾(28=富士通)が11・8キロ地点で途中棄権となった。

レース後に股関節周辺のケガがあったと説明。「マラソンは長い時間を積まないとなかなか準備ができなくて、(準備が)足りませんでした。股関節周りでちょっとケガをしていました」と明かした。

今大会では、男女上位2人が24年パリオリンピック(五輪)マラソン代表に決定。男子は1位の小山、2位の赤崎がパリ切符をつかんだ。代表枠は男女各3枠で、残る1枠は12月以降のMGCファイナルチャレンジを経て選出する。鈴木がパリ五輪出場権をつかむには、福岡国際マラソン(23年12月3日)、大阪マラソン(24年2月25日)、東京マラソン(24年3月3日)のいずれかで、2時間5分50秒を上回るタイムを残す必要がある。「今の状態ではタイムは狙えない」と冷静に現状を受け止めつつも、「チャンスがある限りはチャレンジしたい」と出場を示唆した。

この日は妻の一山麻緒(資生堂)も同大会に出場。女子で2位に入り、2大会連続の五輪切符を獲得した。「僕は取れなかったが、有言実行した妻を誇りに思います。僕も最後のチャンスがあるので、一緒に行けるように頑張りたいです」。練習は別で積んでいたというが「情報交換したり、モチベーションを高め合ったりしたので、そういう部分ではすごく支えられたと思っています」と感謝した。

鈴木は19年のMGCは7位。自国での東京オリンピック(五輪)出場を逃した。その後も体調不良や股関節痛が続き、この大会が1年7カ月ぶりのマラソン出場だった。

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