第100回東京箱根間往復大学駅伝競走(来年1月2、3日)の区間エントリーが29日に発表された。

今大会の大本命は史上初の2季連続3冠を狙う駒澤大(駒大)。戦力の充実さを裏付けるオーダーで、大一番へと臨む。

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駒大は豊富な選手層を物語るエントリーだった。

箱根特有の山区間には、5区に22年同区間4位の金子伊吹(4年)、6区に3大駅伝未出走の帰山侑大(2年)を配置。前回5区区間4位の山川拓馬(2年)、同6区区間賞の伊藤蒼唯(2年)はともに補欠登録となり、1日最大4人までが可能な当日変更(2日間で最大6人)での投入が濃厚となった。

4月にヘッドコーチから昇格した藤田敦史監督が「どれだけ最強の10人をそろえることができるか」と語っていた通り、直前まで出走者を見極める構えだ。

前回の山区間経験者は、ともに今季の駅伝シーズンで活躍。山川は出雲3区区間3位、全日本8区区間賞をつかみ、伊藤も出雲4区区間3位、全日本5区区間2位と好走した。その2人を山区間ではなく、平地で起用する可能性もある。

今月11日のチームエントリー時に、指揮官は「山候補が何人かいる。そこを使うことができれば、前回起用した2人を平地に回すことができる。そうなった場合はとんでもないオーダーが組める」と思い描いていた。

それは新たな山区間の適性者を周到に用意してきた自信の表れでもある。3大駅伝史上最長タイの5連勝をマークする一方で、着々と箱根へ準備を進めてきた。

そんな中、各校のエースが集う「花の2区」には公言通りに主将の鈴木芽吹(4年)を登録した。藤田監督自身も97年(第73回大会)から2年連続で2区を出走しており、「チームのエースが走るべき区間」との持論を貫く起用となった。

「各自が役割を果たせば3冠は近づく」

分厚い戦力と選手への信頼のもと、史上初の偉業へ突き進む。

<区間エントリー>

1区 白鳥哲汰(4年)

2区 鈴木芽吹(4年)

3区 佐藤圭汰(2年)

4区 小山翔也(1年)

5区 金子伊吹(4年)

6区 帰山侑大(2年)

7区 赤津勇進(4年)

8区 赤星雄斗(4年)

9区 花尾恭輔(4年)

10区 吉本真啓(3年)

<補欠>

安原太陽(4年)、小牧波亜斗(3年)、篠原倖太朗(3年)、庭瀬俊輝(3年)、伊藤蒼唯(2年)、山川拓馬(2年)