平林清澄(きよと、21=国学院大3年)が2時間6分18秒(速報値)をマークし、初マラソン初優勝を果たした。従来の初マラソン日本最高記録は2時間6分45秒だった。

「予想していたよりもいけるなと思いました。(キッサに後ろにつかれて)怖くてしかたなかったですが、気にしちゃだめだと思って。押していけるところまで押そうと思った。あそこまで人が減っていると思わなくて。いけるときにいった」と笑顔だった。

上り坂に差しかかる31キロ付近からギアを上げ、残り10キロを迎えると、ガッツポーズをとってさらにペースアップ。先頭を行くパリ五輪代表内定の小山直城(27=Honda)を抜き去り、レースを引っ張った。

平林はタイムについて「率直にうれしい。勝負に徹して、その中でタイムもついてきてよかった。1人で練習してきたのが大きい。単独で走る練習が生きた。ここが自分の最高地点ではない。さらに練習して精進したい」と話した。

今年1月の箱根駅伝では「花の2区」を走り、8人抜きを演じていた。

今大会は「MGCファイナルチャレンジ」として行われ、設定タイムは2時間5分50秒だったが、それを上回る選手はいなかった。

◆平林清澄(ひらばやし・きよと)2002年(平14)12月4日、福井・越前市生まれ。美方で全国高校駅伝1年3区36位、2年1区22位。21年に国学院大(経済学部)入学。1年時から学生3大駅伝に出場。箱根駅伝では1年9区2位、2年2区7位、副主将を務めた3年は2区3位。1年時に日本学生ハーフマラソン選手権で優勝。3年時の全日本大学駅伝で駒大・鈴木芽吹、青学大・太田蒼生らと同じ7区で区間賞に輝いた。今季から主将。自己ベストは5000メートル13分55秒30、昨年7月に記録した1万メートル27分55秒15、ハーフマラソン1時間1分50秒。リフレッシュ法は寮の近くの油そば屋に行くこと。168センチ。シューズはアディダス社製を愛用している。