陸上世界選手権東京大会で男子200メートル代表に内定している鵜沢飛羽(とわ、22=JAL)が、日本人3人目の決勝を“カヌー走法”で目指す。29日、拠点とする茨城・つくば市の筑波大で練習を公開。9月17日からの競技を前に、8月16日のナイトゲームズ・イン福井では日本歴代3位に並ぶ20秒11と好調を維持。男子400メートルリレーへの出場にも意欲を示し、カヌーをイメージした走りで、その名を世界にアピールする。
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今春に卒業した筑波大の陸上競技場で、鵜沢は黙々と汗を流した。ハードルでのフォーム確認に始まり、最後は強度を上げて直線を疾走。落ち着いた様子が順調な調整を物語った。「80~120(メートル)ぐらいで先頭に立てば、ワンチャン(ス)あると思う。去年や一昨年は上振れしたら決勝にいけるレベルでしたが、今年は今の状態を出せればいける」。23年ブダペスト大会、24年パリ五輪に比べ、決勝への距離は縮まった。
進化の過程にいる。16日のナイトゲームズ・イン福井で自己ベスト20秒11。レース前の調整で「ピンとくる感じがあった」と好感触を得た。つながるのはかねて挑戦したカヌー。膝の前方でパドルを操り、右、左と順に水を捉える動きが、走りとつながった。「最初はピンとこなかったのですが『これだな』となった。体が上下するけれど(後ろに反らずに前に)進むためのエネルギーがある。それを走りで作り出す」。谷川聡コーチと共有するイメージが体現でき始めた。
昨夏のパリ五輪では400メートルリレーに出場できなかった。03年銅メダルの末続慎吾、17年7位のサニブラウン・ハキームに続く主戦場での決勝進出だけでなく「リレーを走るためにやってきた練習もある」。充実の時を迎える22歳は、自然体で乗り込む。【松本航】

