どーもです。ヤマハのニューモデル「RMX」シリーズを試打できました。今回同シリーズはドライバーで2モデル、アイアンで3モデルにFW、UTと計7モデルをラインアップしています。まずはドライバーですが、「RMX120」「同220」の2モデルをラインアップ。今日紹介するのは、ヘッド体積が小さめ455cm3の「RMX120」です。先代「RMX118」とは見るからに別モノですが、果たしてその実力はいかに。早速いってみましょう。


まずは見た目から。


ソールデザインですが、「RMX118」に比較するとのっぺりツルンとなった感じ。フェース下部のソールに刻まれた2本のミゾ「ブーストリング」が、どうやらこの「RMX120」のキーテクノロジーのようです。このブーストリングですが、フェースを覆うようにクラウンにも設定されているようです。これによって、フェースのたわみが均一になり、エネルギーロスを軽減し初速がアップするという技術のようです。

フェースはセミディープですが、形状的には「RMX118」とは別モノ。ややトゥ側トップラインにボリュームがあるような形状になっていました。

ボディはシャローに変更されていました。「RMX118」よりもシャローで、さらにヒップダウンしているように見えました。

後ろ姿です。「RMX118」はハイバックでしたが、「RMX120」はシャローバックですね!

構えてみるとこんな感じ。「RMX118」は洋ナシ型を意識したようなクラウン形状でしたが、「RMX120」は丸型になっていたように感じました。何気にこれ、大きな変更だと思います。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「TMX-420D」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角60.5度、長さ45.5インチ、総重量299g、バランスD2。ヘッド体積455cm3。シャフトスペックは、重量54g、トルク6.4、先中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的には軽め。グリップも気持ち細めでした。シャフトを手でしならせてみると、Sでも結構しなるイメージでした。しなりポイントは中間からやや先当たり。ワッグルしてみると、思った以上にヘッドが動くイメージでした。素振りしてみても、結構ヘッドが走るイメージもありましたね。


実際に打ってみると、見た目の弾道的には文句はありません。てすが、これはシャフトの影響かもしれませんが、このマッチングだとボクにはややスピン量多めかなって感じました。先代試打時はカスタムシャフト装着モデルでした。その時のデータと比較してみると、スピン量こそやや増えていますが、飛距離はほぼ同じでした。これはあくまでも仮定ですが、シャフトフィッティングをして弾道チューニングすれば、「RMX120」のほうが平均して飛びそうなイメージでした。この〝平均して飛ぶ〟というのがミソかと思います。先代もミスヒットの寛容性はそこそこ高かったように感じましたが、「RMX120」はさらに進化した感じ。どこに当たっても、というと言い過ぎですが、よりミスヒット時にクラブがカバーしてくれるように感じました。個人的に難点を言えば、打音かな。これは後ほどふれましょう。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS41.9m/s、初速60.9m/s、打ち出し角15.3度、バックスピン量3077.2rpm、サイドスピン-295.3rpm、飛距離242.1y

【ベスト】

HS41.8m/s、初速60.8m/s、打ち出し角16.5度、バックスピン量2730.0rpm、サイドスピン-512.9rpm、飛距離244.5y


打感はマイルドです。もちろん、上級者が好みそうな柔らかさですが、音が先代のイメージよりもやや低くなっていたように感じました。たいていのゴルファーは打音が低いと「飛んでない」と感じます。その意味ではちょっと低めかなって。楽器を扱うヤマハだけに、ちょっと意外だったかな。まぁ、これもシャフトとの相性かもしれませんけど・・・


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら。

弾道的には高弾道です。しっかり上がりやすいですね。ある程度操作性を意識したモデルにも感じましたが、球が上がりやすいという意味ではオートマチック性も兼ね備えていると思います。スピン量ですが、打ち方によってドンピシャもありましたが、このマッチングだと総じてやや多めかな。


出球傾向は、ボクのスイングで総じてドロー系。ですが、動画のように見た目的にはややフェードに見える球筋もチラホラと・・・。〝ある程度操作性も意識したモデル〟としたのは、この辺からです。


シャフトフィーリングですが、このスペックでHS40~42m/s辺りにオススメですかね。メーカー的にはHS46m/sまでカバーとしていますが、このマッチングだとHS44~45m/s以上のヒッタータイプにはちょっと厳しいかもと思います。ボクの結論としてはオリジナルシャフトとのマッチングは、HS42m/s辺りですかね。挙動的には、ダウンでややヘッドが走る感じでした。もちろん、シャフトを替えれば叩けるモデルにもなると思うので、ぜひ1度フィッティングを受けてみてください。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~42m/s辺りにオススメ。ある程度の操作性を意識しつつも、最低限のミスはクラブがカバーしてくれるイメージでした。このバランス感は絶妙! 性格的には、セミオートマチック系のイメージかな。その上で、飛距離の点でより平均的に飛ぶモデルになっているように感じました。オリジナルシャフトモデルのマッチングだと、払い打ち系のほうがより合いそうですが、ボクレベルのヒッターなら、ギリ使えそうなイメージもありました。持ち球的にはフェードもドローも使えそうです。この辺は「RMX118」の正統進化を感じますね。


<ヤマハ「RMX120」ドライバー>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:9▽操作性:9▽構えやすさ:9.5▽打感の柔らかさ:10▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=811チタン、フェース=6-4チタン

■シャフト(重量/トルク/調子):「TMX-420D」(S=54g/6.4、SR=48g/7.0、R=46g/7.1/先中調子)。「Speeder569 EVOLUTION VI」(S=56g/4.9/中調子)。「ツアーAD XCZ-5」(S=56g/4.2/中元調子)。「Diamana ZF50」(S=57.5g/4.6/中元調子)。

■価格:ヘッド単体4万3000円+税。シャフト「TMX-420D」1本3万2000円+税。「Speeder569 EVOLUTION VI」「ツアーAD XC-5」「Diamana ZF50」各1本4万2000円+税。