女子ゴルファー河本結(22=リコー)の歌声が話題だ。渋野日向子や畑岡奈紗らと同じ黄金世代の22歳。19年のアクサ・レディースで初優勝を飾り、20年からは米ツアーにも本格参戦している実力者だが、その歌声も一級品だった。

1月31日放送の「ジャンクSPORTS」(フジテレビ系)では、河本が自身のYouTubeチャンネルで公開した歌唱映像が紹介された。米人気歌手レイチェル・プラッテンの名曲「ファイトソング」をしっとりと英語で歌いあげる動画が流されると、番組MCのダウンタウン浜田雅功らからは感嘆の声があがった。

番組内でもその歌声は称賛され、急きょ「アスリートシンガープロジェクト」が発足。歌唱力に自信のあるアスリートが募集され、2月14日放送の同番組では応募したトライアスロン五輪強化指定選手の阿部有希(27)ら3人のアスリートが早速、自身の歌声を披露した。河本の「声」をきっかけに、番組の企画が誕生した形となった。

河本の所属事務所関係者によると、河本の鼻歌をたまたま聴いたスタッフがその才能に気づき、YouTubeの企画として提案したことがきっかけだったという。本人も歌は好きで、「『ファイトソング』は私の思いです」と進路などに悩んでいた時期に聴いていたという同曲を選択した。

もともと英語が得意なわけではなく、YouTubeチャンネルでは講師との英語レッスン動画も公開されている。それでも自分の歩む道への力強い決意を込めた歌詞にあるように、堂々と歌いきり、聴く人に感動を与える出来栄えにまで仕上げた。

この動画は昨年7月に河本が米ツアー参戦へ向けて渡米する際に公開されたもので、再生回数は17万回を超えた。同5月に始めたYouTubeチャンネルの登録者数も第1目標であった10万人を突破した。「海外での日常を発信することと、プロゴルファーの夢を持つ子どもたちが増えてくれること」(河本)を願い、レッスン動画や日々の日常などを積極的に発信している。

河本は今年も3月いっぱいまでは国内ツアーに参戦し、4月以降は米国へと渡る予定だという。本業での活躍はもちろん、「ファイトソング」に次ぐ第2弾の公開にも注目していきたい。【松尾幸之介】(ニッカンスポーツ・コム/ゴルフコラム「ピッチマーク」)