復活を狙う石川遼(26=CASIO)が、2年ぶりの日本ツアー優勝へV圏内につけた。順延になった第2ラウンド(R)の残りホールが午前中に行われ、暫定22位から4つスコアを伸ばして通算7アンダー、135の首位で決勝Rへ進んだ。第3Rは3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーで、ハーフ終了時点で3日連続のサスペンデッド。同7アンダーで、首位と2打差3位で今日21日の最終日を迎える。

 苦しみ抜いた石川が、強さを取り戻してきた。朝から臨んだ第2Rの残り10ホール。暫定22位からスコアを4つ伸ばし、首位タイに浮上して決勝Rへ。「いい流れ。悪くない」。そう言って向かった午後の第3Rは、1番でティーショットを放った直後に、雷雲接近で競技中断。1時間後に再開され、2連続バーディーで一時は2位に2打差をつけて単独首位に立った。

 だが3番パー4で、3R連続でダブルボギーをたたく不運があり、首位と2打差3位に後退。ハーフ終了時に、3日連続でサスペンデッドになった。それでもまだV圏内につけている。

 好調の要因はパターだ。「芯で捉えることができて、転がりがいい」と自画自賛する。午前の第2Rでは9番で7メートル、10番で9メートル、14番では起伏の10メートル超のパットを沈めた。不振にあえいだ昨秋、尾崎将司から「イップス気味になっている」と指摘されたドライバーも、安定感が出てきた。

 予選Rは昨年のマスターズ覇者のガルシアと同組だったため「米ツアーのトップと回っている感覚だった」。16年8月以来、ツアー通算15勝目へ。石川の視界に2打差で追う首位の背中はハッキリと見えている。