昨年6月のプロテストに合格した双子の岩井姉妹の姉、岩井明愛(あきえ、20=Honda)が8バーディー、1ボギーの64で回り、単独首位に立った。

上位40人だけが出場できる次週の国内ツアー最終戦、JLPGAツアーチャンピオンシップリコー杯出場を目指す。前年覇者の原英莉花は5打差の27位。前週に年間女王を決めた山下美夢有は6打差の43位。渋野日向子の妹で、アマチュアの渋野暉璃子(きりこ)は95位と大きく出遅れた。

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岩井明が持ち前の攻めのゴルフで、史上初の双子優勝と姉妹初の同一年シード権獲得に向けて好発進した。11番パー5。エッジまで202ヤードを“飛び系”の5番アイアンで2オンに成功。ピンまで約8メートルから2パットでバーディーを先行させた。「パッティングのテンポもショットも全部良かったけど(ボギーだった)最終ホールが悔しい」と振り返った。

10月の富士通レディースでは首位に1打差2位で、ツアー初Vを逃した。その後は上位に届かず、前週は予選落ち。それでも前向きだった。「バーディーが取れるか取れないかで、悪いゴルフはしていない」。

目の前に1つ目標がある。現在メルセデスランク45位。今大会で単独2位以上になれば、上位の成績次第でリコー杯に出場できる可能性がある。今季2勝の妹・千怜は出場資格を得ている。「シードというよりはリコー杯に出たい。ポイントを稼ぎたい」と姉妹そろっての出場に意気込んだ。リコー杯の週は、高校3年生の弟の光太(18)が男子ツアーのカシオワールドオープンに主催者推薦で出場。岩井家3人きょうだいでの男女ツアー初出場もかかっている。【近藤由美子】

 

◆JLPGAツアーチャンピオンシップリコー杯の出場資格◆ 上位選手40人に限定。以下の条件が必要とされる。

<1>JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)ツアー優勝者<2>米ツアー優勝のJLPGA会員<3>11月8日時点でのロレックスランキング上位50位までのJLPGA会員<4>出場人数が<1>~<3>までで40人未満の場合、前週までのメルセデスランク上位者が選ばれる。岩井千は<1>、古江は<2>、渋野と笹生は<3>に該当する。岩井明は<4>での出場を狙う。

 

▽リコー杯出場を決めている妹の千怜 (姉と)出られたらうれしいですけど、そこは現実というか厳しい世界。あせらず自分のペースで頑張ってほしい。

 

○…2連覇を目指す原は10番からのスタートで4連続バーディー発進。一方、後半に入って3番パー3で初ボギー。6番パー4でダブルボギーとスコアを落とした。「後半はもったいなかった。何やっちゃっているのかな。許せないです」。レオパード(ヒョウ柄)のパンツ姿。耳がついたレオパードのキャップをかぶり、コーディネートも視線をくぎ付けにした。「明日は攻撃的にいかないといけない。気を抜かずに1打1打集中してプレーしたい」。