ツアー初優勝を目指す安田祐香(22=NEC)が7バーディー、1ボギーの66で回り、首位に1打差の3位と好発進した。昨季年間女王の山下美夢有(21=加賀電子)も3位。首位は全米女子オープンに出場した吉田優利(23=エプソン)とリ・ハナ(21=韓国)が立った。今季2勝の岩井千怜(21=ホンダ)らが2打差の7位で続く。

勇気を持って振り抜いた。ミスショットが多く、パターでカバーしてきた安田がピンをデッドに狙った。後半の3番パー4。残り162ヤードからの第2打は5番ユーティリティーでピン90センチにピタリ。軽々とバーディーを沈め、「完璧なショット」と自画自賛した。続く5番こそボギーも、7番で約5メートルを沈め、7バーディーを量産。ホールアウト時点では首位だった。

プレーを終えると、安田は初優勝への意欲を口にした。「私は強い気持ちが足りない気がするので、それも自分だと思うので、結果というよりは内容を重視で、一喜一憂はあまりしたくないですけど、向き合いたいなと思っています」。

アマ時代から逸材と言われてきた。兵庫・滝川二高2年時の17年に日本女子アマ優勝。19年はメジャーのエビアン選手権でベストアマ、全英女子オープン予選通過など、輝かしい実績を残して同年11月のプロテストで合格した。

早期のツアー優勝を期待されたが、プロ1年目の20年は頸椎(けいつい)捻挫を発症。10位以内は1度もなかった。2年目の21年は4回もトップ10に入り、初優勝目前と思われたが、昨季は4月のフジサンケイ・レディースでの3位が唯一のトップ10。停滞感はあったが、今季はすでに10位以内に3回も入るなど、復調気配を漂わせていた。

2000年生まれのミレニアム世代。昨季米ツアーで初優勝した古江彩佳、今季から米ツアーを主戦場にする西村優菜、5月のワールド・サロンパス・カップで国内メジャー初優勝を飾った吉田優利らが同期で、ツアー優勝は先を越されてきた。同期たちの活躍も大きな刺激になっている。

66の好スコアで首位に1打差のスタートを切った。「初日を絶対60台で回りたいみたいな。いつも出だしを大事にしている」。初日の目標をクリアし、念願の勝利へ突き進む。

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