プロ2年目の菅楓華(19=ニトリ)が、完全優勝でのツアー初制覇に王手をかけた。第1ラウンドから守る首位から出て、5バーディー、2ボギーの69と3つ伸ばし、通算5アンダー、211。同じ05年度生まれで全米女子アマ女王の馬場咲希らに先駆け、世代一番乗りでプロ初優勝を狙う。最終日は1打差2位で昨年大会覇者の岩井千怜(22=Honda)、2打差3位で一昨年大会覇者の申ジエ(韓国)という、経験豊富な強敵と最終組で回る。
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消化不良だった前日のうっぷんを晴らすような、前半のバーディーラッシュだった。菅は、2番パー4で最初のバーディーを奪うと、圧巻は4番パー5からの3連続バーディー。4番で4メートルのパットを沈めて伸ばすと、ともにパー4の第2打を5番は2メートル、6番では1メートル足らずにピタリとつけて伸ばした。後半は1つ落とし、2位とは1打差にとどまったが、堂々の単独首位で最終日最終組を回る。
「前半はすごく狙ったところにショットもいって、流れも良かった」と、満足そうに笑顔を交えて振り返った。第1ラウンドで単独首位に立ったが、前日の第2ラウンドは2つ落とし、辛うじて岩井千、高野と3人が並ぶ首位に残った。内容こそ消化不良だったが、前夜はショッピングモールのフードコートで「サーロインステーキでした」と、ヘビーな食事もしっかり消化。エネルギーに変え、好物で気分も一新していた。
オフは同じマネジメント会社の縁で、2月に福岡市で3日間、西武今井達也らもいたプロ野球選手の合宿に初参加した。「ケガをしないトレーニング、自分に合う動き方を学んだ」という。中でも「グサッと響いた」というのが、同じく合宿に参加していた、ソフトボール五輪2大会金メダルの上野由岐子の言葉。ピンチの時の心構えをたずねると「練習から緊張感を持たないと試合でもできない」と、見透かされたように言われた。以来、ピンチを想定して集中して練習した。
5月17日が20歳の誕生日で「10代で優勝するのが目標」と公言してきた。同学年には高校2年時の22年、世界最高峰の全米女子アマチュア選手権を、初出場で制した馬場咲希がいる。日本のプロテスト合格の同期でもある“出世頭”は、高校卒業後すぐに米下部ツアー、今季から米レギュラーツアーを主戦場とし、まだプロでは勝っていない。だからこそ「まだ誰も同期で優勝していない。本当に10代のうちに勝ちたい」と力説。「黄金世代」などの名称がまだない世代。「馬場咲希世代」とは呼ばせない意地がある。【高田文太】

