通算12勝の“国内女子ツアーの顔”小祝さくら(27=ニトリ)が、223日ぶりに帰ってきた。左手首痛で昨年7月25日の大東建託いい部屋ネット・レディースの第2ラウンド、9ホール終了後に棄権して以降、長期離脱したが、桜の季節目前の華やかな開幕戦に出場。1バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの75、3オーバーで72位と本調子ではないが、ファン待望の元気な姿を見せた。随所で見せた正確なショットやパット、ラウンド後の天然キャラもそのまま。まずは混戦から予選通過を目指す。

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鮮やかなオレンジ色のスカート姿が、ティーイングエリアで映えた。ツアー会場で223日ぶりに、小祝の名前がアナウンスされると盛大な拍手が待っていた。ピンク色の大きな横断幕を掲げるファンや「さくちゃん、待ってました!」と大声で叫ぶファンも。次々とトップ選手が米ツアーへと挑戦していく中で「私は国内で頑張る」と“生涯国内ツアー宣言”した、海外組に匹敵する実力者。待望の復帰に、会場が盛り上がらないわけがなかった。

この日最大の見せ場は、ほどなくやってきた。前半の3番パー3。ピンまで15メートルのバーディーパットは、途中で跳ねながらピンを直撃した。ボールは勢いよく宙を舞い、こぼれそうになったが垂直に落ちてカップイン。「ラッキーでした。『これ入んなかったらヤバいかも』と思っていました(笑い)」と、実は強く打ち過ぎていた。大きくオーバーしかねないタッチだったが、何ごともなかったように平然と振る舞うのも、負傷前と同じ光景だった。

感情を表に出さず、構えてすぐ打つ早いプレースタイルは変わらない。かねて「飛距離が落ちた」と話していたが、ティーショットの飛距離は同組の新垣を上回り、荒木にも肉薄。同い年の新垣とは互いにおっとりとした性格で仲が良く、談笑する場面もあった。ラウンド後のおっとり口調も変わらず。復帰戦の感慨は「意外とない。(オレンジ色の)ウエアは暗い色は着ないと思っただけで、特に意味はない」と独特の間で話し、報道陣を笑わせた。

もともとは“鉄人”と称されるほど、休みとは無縁だった。この日は左手首にガッチリとテーピングとサポーターを施し「かばってしまうかもしれないので」と右腕にもテーピング。手首への負荷を懸念し、14番では強引なショットを避けてスコアを落とした。ただ練習は12月、ラウンドは1月19日再開だけに「復帰戦で感覚が悪くないのはよかった」と笑顔。ツアーの華は名前のように明るく前向きだった。【高田文太】

【写真特集】スタートを前に笑顔を見せる小祝さくらと岩井千怜/女子ゴルフ第1日2