宮里藍(26=サントリー)が、自身初となる日米をまたいだ連続ツアーVを狙う。米ツアー通算8勝目となるロッテ選手権(ハワイ)での今季初優勝から一夜明けた23日、成田空港へ凱旋(がいせん)帰国した。次戦の国内メジャー初戦、ワールドレディスサロンパス杯(5月3日開幕、茨城GC西C)に向けて故郷の沖縄に戻って調整することを明かした。国内メジャーを制し、今季の目標に掲げる米メジャー優勝と米ツアー年間MVP獲得へのステップにする。

 米ツアーVを手みやげに帰国した宮里には、多数のテレビカメラとカメラマンが待ち構えていた。無数のフラッシュを浴びると、日焼けした顔から白い歯がこぼれた。ただし頭の中が今季初優勝に浸っているわけではない。国内メジャーの準備に切り替わっていた。

 次戦のワールドレディスサロンパス杯に向け「純粋に楽しみ。今年初の(国内)メジャーですし。メジャーは難しいので、コンディションを整えて臨めたらいい」と口にした。2年前、トレスマリアス選手権優勝後のサロンパス杯に出場したが6位にとどまった。自身初の日米をまたいだ連続ツアーVに向け、オフ期間を効果的に利用する。

 2日間、都内で仕事を消化した後、故郷の沖縄に戻る。友人と会って気持ちを切り替えるとともに、コーチの父優氏のもとで細かい技術的なチェックを行う見通し。「細かい点ですが、ショットで球のつかまりが悪かった。沖縄でまた良い練習がしたい」。心身ともに最終調整する方針だ。

 今季出場6戦目で初優勝し「早い段階で1勝して気持ち的に余裕が出る」と素直な気持ちを口にした。国内メジャーを制し、勢いづいて再渡米できれば6月、7月と控える米メジャーへのステップになる。「しばらく(米)メジャーまで時間がある。最終的な目標はメジャー。プレーヤー・オブ・ザ・イヤーも視野に入れてやりたい」と意欲を示した。ロッテ選手権は今季3勝の世界1位・曽雅■(ヤニ・ツェン、23=台湾)がV争いから脱落した中での優勝だったが「勝つことは難しいし、あらためて曽のすごさを感じた。お互いに刺激になりたい」と宮里。今後の曽との直接対決を控え、まずは世界トップが集結する次戦で存在感をみせつける。【藤中栄二】※■は女ヘンに尼