中部大第一(愛知)は、古豪・能代工(秋田)に72-88で敗れ、初のメダル獲得は成らなかった。

 中部大第一は能代工に先手を取られた。エース中村浩陸(ひろむ、3年)がドライブシュートを決めるも、第2Q4分には15点差をつけられる。そして、リバウンドも奪われ、前半を終えて34-52と18点を追う展開となった。

 第3Q立ち上がりには中部大第一が反撃。中国人留学生センター、ザン歌(ゲ、3年)が、197センチの高さを生かして得点し、3分半で11点差まで追い上げる。しかし、その後は差が縮まらない。

 59-69で迎えた第4Q、中部大第一は何とか流れを取り戻そうとするが、またも能代工にリバウンドから得点されてしまう。試合終了3秒前に中村が3点シュートを決め、意地を見せたが、力尽きた。

 常田健コーチ(45)は「シュートが手投げで、きちっとフィニッシュまで持っていけなかった。技術の差が歴然と出た」と力の差を痛感した。「(2回戦の)福岡大大濠には(同校が)本来の力を出す前に当たれた。でも、全国のトップに行くチームは少しずつエンジンがかかっていくものと分かった。今日は能代工が1枚も2枚も上だった」。

 その一方で同コーチは「選手はこの6試合で大きく成長した。(昨日)負けても、もう1回ゲームができた。努力していれば良いことあると思った」と選手たちの奮闘をたたえた。そして、来年に向け、現1、2年生の奮起に期待した。「まだ、3年生の遠藤(和希)や中村の取り組み以下しかやっていないが、自分たちの目標を掲げて努力してほしい。まずは、2年生の中から俺だというやつが出てきてほしい」と下級生の自立心を待ち望んでいた。