女子テニスで、元世界4位の伊達公子(46=エステティックTBC)が7日、東京・有明コロシアムのコート上で引退会見を開いた。伊達は、8月28日に自身のブログで、11日開幕のジャパン女子オープン(東京・有明)を最後に引退することを発表していた。

 10代後半から20代までの90年代と、30代後半から40代後半までの00年代と、2つの時代に世界のトップとして活躍した伊達の引退会見とあって、45社、132人の報道陣が集まり、テレビカメラは約20台ほどが駆けつけた。

 主な一問一答は以下の通り。

 -現在の心境は。

 伊達 まだ試合があるので引退の実感はない。ただ、プロテニスプレーヤーの時間はカウントダウン状態と感じている。

 -引退決断の理由は。

 伊達 7月に米国遠征から帰国して、ひざに加え、肩も痛くなった。自分の中で整理してみると、決断しなくてはいけない頃かなと思った。

 -自分に声をかけるなら。

 伊達 止めなくてすむなら止めたくないのが正直なとこ。だから、もうツアーで戦えないというのを受け入れることが大事だった。やれるという思いがないわけではない。

 -どんな競技人生だったか。

 伊達 こんなに幸せなアスリートもそうはいない。2度も世界で戦えるチャンスをもらえた。

 -思い出の試合は。

 伊達 最初の現役の時は、(96年)フェド杯で当時世界1位のグラフ(ドイツ)に勝ったのは忘れられない。(96年)ウィンブルドン準決勝の対グラフもいい思い出。次の現役では、(11年)ウィンブルドン1回戦で、V・ウィリアムズ(米国)戦。

 -ここまでできた原動力は。

 伊達 今だからこそ言えるのは、テニスが好きで、スポーツが好きに尽きる。2度目の現役は、1つ1つのチャレンジを生きることが楽しかった。

 -現在の試合に向けたコンディションは。

 伊達 う~ん、どうですかね。ひざは停滞気味。動きがいいとは言えない。痛みというと肩の方が大きい。

 -3度目の復帰は

 伊達 さすがにそれはない。試合をして、肩が動いたら、ちょっと引退は撤回しますとなるかも(笑)。でも、それはない。

 -今後は。

 伊達 今はとにかく、できる最大限のプレーを来週にしたいと考えているだけ。後は、少しずつ自分が何をやりたいかできるか考えていきたい。ただ、1度目の引退の時のように、ラケットもコートも見たくないとはならない。