バスケットボール女子Wリーグの新潟BBラビッツが今日7日、8日の富士通戦(新潟市鳥屋野総合体育館)で17~18年の開幕を迎える。チーム最年長のセンターフォワード(CF)畑中美保(31)にとっては自身のリーグ所属10年目のシーズンだ。昨季は1試合平均出場時間、同シュート成功率などで、新潟での自己最高成績を残した。今季はそれを上回り、チームの12~13年以来5季ぶりのプレーオフ(レギュラーシーズン上位8チームによるトーナメント)進出に貢献することを誓っている。

 準備は整った。初戦の相手富士通は昨季レギュラーシーズン5位。畑中は言い切る。「名前負けする気はしない。勝てる」と、開幕勝利に自信をのぞかせた。

 練習で安定したプレーを続けてきた。実戦形式ではリング下でマークマンを抑えてスペースをつくる。ひと呼吸間合いができると、距離を問わずにシュート。隙を見て果敢にドリブルも仕掛ける。

 Wリーグでプレーして10年目。新潟在籍は4年目になる。昨季はレギュラーシーズン1試合平均出場時間29分間、シュート成功率(3点シュートと2点シュートの合計)同33%と、新潟に来て自己最高成績を残した。それでも満足はしていない。「成功率はリーグ平均(39%)よりはるかに低い」。目指す個人成績は2点シュートの成功率50%、3点シュートは40%。得点、リバウンドとも「1試合に2ケタはノルマ」と言う。

 シーズンオフのトレーニングで体幹の強化、筋力アップを実感できた。コート3往復を34秒以内で走るダッシュを、20歳代前半のメンバーと同じノルマの5本をやりきる。何より「今季は1歩前面に出るつもり」と精神面の充実が大きい。

 新主将のF井上愛(27)を、副主将としてサポートする。井上の判断を率先して行い、気がついたことは進んで後輩にアドバイス。これまでは後輩を見守る控えめなスタンスだったが、今季はチームのプラスになると思えば、率先してこなす覚悟でいる。小川忠晴監督(47)は「体力的にも技術的にも伸びている。あと2、3年はできるし、やってもらわないと困る」と信頼を寄せる。昨季の新潟は11位。畑中はキャリアの中でまだプレーオフを経験していない。「だからチームも自分も最高の年にする」。節目の10年目。固い決意で臨む。【斎藤慎一郎】

 ◆畑中美保(はたなか・みほ)1985年(昭60)11月6日生まれ、石川県出身。七尾商(石川)から大阪人間科学大に進み4年のときにインカレで準優勝。08~09年にエバラ(現羽田)に入団。13~14年に山梨に移籍し、14~15年から新潟に。16~17年から副主将を務める。ポジションはCF。177センチ、64キロ。背番号14。