ゴール直前。優勝したチャイエチ・ダニエル(ケニア)と2位シタヤ・ハブテゲブレ(バーレーン)の競り合いが展開される中、思わぬハプニングが発生した。

 それは最後の直線へ左折する時。優勝を争う2人のランナーは設定されているコースから逸脱してしまった。先導車などが入るコースに入ってしまった。その後、道路の中央分離帯を飛び越え、2人は本来のコースに戻った。レース後の主催者側の説明によると、係員の誘導ミスという。日本陸連の尾県貢・専務理事は「選手にはまったく非がない」と謝罪した。

 わずかな距離ながらショートカットの格好となったが、主催者側の担当者は「この成績を記録と判断したい」とした。順位も大勢に影響がないとし、変更はなかった。

 競り合いを制して優勝したダニエルは、ゴールの400メートル前から夫が沿道を並走してくれたと明かし「最後の力になったのではないか」と喜んだ。