バドミントン元世界ランク2位の桃田賢斗(23=NTT東日本)が完全復活に手応えを得た。

 13日、5大会連続の国際大会制覇となったマカオ・オープンから羽田空港に帰国。5月に無期限試合停止処分が解除されてから国内外の連戦をこなし「スピード、スタミナは以前より上がった」と、全日本総合選手権(27日開幕、東京・駒沢体育館)での日本代表復帰に自信を深めた。

 今大会の準々決勝では、世界ランク34位の常山幹太(21=トナミ運輸)との日本人対決を2-0のストレートで破って、5大会連続の国際大会優勝へ、勢いに乗った。常山は処分解除後、初の国際大会となった7月のカナダ・オープンでは1-2と、復帰後、唯一の黒星を喫した因縁の相手。「前回は自信がなく、ただ相手コートに打ち返すような状態。今回はしっかり強く相手のコートにシャトルを返す。積極性があったし、相手の気持ちの方が引いた」と、復帰後の成長を実感するように言った。

 7月の282位からスタートした世界ランクも今大会の優勝で50位前後への上昇が確実。全日本総合選手権で決勝に進めば、日本代表復帰が決まる。「自分の力を100%出せば優勝できる。日本のトップにならないと世界のトップとは戦えない」。不祥事で金メダル候補だったリオ五輪出場を剥奪された天才。完全復活の時が来た。