関西学生リーグ2部Aブロック1位の神戸大が、同1部8位の同大に完勝し、1年での1部復帰を決めた。

 3-0で後半に入ると、一気に流れが神戸大に傾いた。同大の第3クオーター(Q)最初の攻撃シリーズの1プレー目でパンター(P)とキッカー(K)も務めるDB田中政がインターセプト。相手陣33ヤードで攻撃権を奪うと、最後は同2分16秒にRB錦織が3ヤードTDランで、両軍初のTDを決めた。その後も、田中政の絶妙なパントキックでいいフィールドポジションを維持しながら、優位に試合を進めた。LB森田が2つのインターセプトリターンTDを奪うなど、無失点に抑えた守備陣でも得点を重ねて完勝した。

 97年から1部で戦い続けたが、昨年の入れ替え戦で敗れて21年ぶりに2部に降格した。田中政は、主将の遠藤と「2部に落ちたらアメフットをやめよう」と話していたが、「先輩の涙を見たらやめられなかった」。副将だったDL遠藤主将も「2部に落とした責任がある。1年で1部に戻さないと上がれなくなる」とチームを引っ張る決意を固めた。

 目標を達成した遠藤は「1部に戻してチームを去るという最低限の責任を果たせた。チームに厳しく声を掛けて来たけれど、最後の最後は良かったと思える結果になった」と涙を拭った。田中政は「1部のチームに勝つことが一番大事」と来季以降の活躍を後輩に託した。