高藤直寿が「武者修行」に出る。全日本柔道連盟(全柔連)が18日、来年1~3月の欧州遠征メンバーを発表した。

 今夏の世界選手権覇者で、今月のグランドスラム(GS)東京大会を制した男子60キロ級の高藤直寿(24=パーク24)は、欧州オープン・プラハ大会(3月3~4日)に出場する。既に来年の世界選手権(アゼルバイジャン・バクー)の代表権を獲得しているが、関係者によると、男子代表の井上康生監督らと相談の上、高藤の強い希望で階級を1つ上げた66キロ級での出場を決めたという。会場などでの事務手続きや練習パートナーやスタッフらも帯同させず、単独で大会に臨む。国際大会に単独で参加する外国人選手はいるが、日本選手では極めて異例で、来年の世界選手権代表を勝ち取った内定者の“特権”でもある。

 この日、都内で会見を行った全柔連の山下泰裕会長は「厳しい環境に身を置くことで、選手も世界で勝つための高い意識を持っている」と評価した。