飲み物に禁止薬物を混入され、ドーピング検査で陽性となったカヌーの小松正治（２５＝愛媛県協会）が１０日、石川県内で取材に応じ「ドリンクから目を離したのは自分の責任でもあるが、まさか日本でこういうことがあるとは思わなかった」と心境を語った。

　「もしかしたら何か入れられたかなとピンときたが証明できなかった。４年間の出場停止となることで焦りとショックがあった。これから東京五輪に向けて頑張りたい」と話した。

　禁止薬物を混入した鈴木康大（３２＝福島県協会）については「カヌーを始めたころからトップ選手で憧れていた。（事件があって）最初に相談したのも鈴木選手。ショックは大きい。しっかり反省してほしいと思う」とした。

　小松は昨年９月のスプリント日本選手権（石川県小松市）に出場。鈴木から大会中に飲み物に禁止薬物を混入させられ、ドーピング検査で陽性となった。９日に日本カヌー連盟が発表した。

　鈴木は過去に小松らのパドルなどを破壊、窃盗したことも認めている。