平昌五輪(ピョンチャン・オリンピック)代表の高梨沙羅(21=クラレ)は3位に終わり、W杯史上最多の54勝目はならなかった。

 前日の予選で95メートルを跳び、冬の国際大会で1回のジャンプで19本(8戦)ぶりにトップに立ち今季初めて首位で本戦に進んだが、1回目は93メートル、2回目も93メートルで合計238・2点で3戦連続の3位。表彰台は確保したが大記録の達成は逃した。17年2月15日の平昌で52勝目を挙げ、4度目の総合優勝に輝き、その翌日に53勝目。ついに男子のグレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)が持つジャンプの歴代最多記録に並んでいたが、これで王手をかけてからは6戦足踏みとなった。

 高梨は「昨日の公式(練習)からスキーの開きが気になっていた。気をつけながら飛んだが、同じような失敗をしてしまった。テークオフのインパクトも浅い。思うようなジャンプができず、納得いく内容でもない。正直、悔しい結果。これをバネにステップアップしていきたい」と悔しがったが、「オリンピックで金メダルを取るために練習してきた。次は大ジャンプをして楽しんでもらいたい」と、明日も札幌で行われる大会へ向けて気合を入れた。

 伊藤有希(土屋ホーム)は93・5メートル、91・5メートルの237・3点で4位。マーレン・ルンビ(ノルウェー)が95・5メートル、93・5メートルの252・9点で今季3勝目、通算7勝目を挙げた。

 勢藤優花(北海道ハイテクAC)は11位。岩佐明香(日大)が15位、小林諭果、茂野美咲(ともにCHINTAI)はそれぞれ27位と28位だった。鴨田鮎華(北海道・下川商高)は2回目に進めず36位。岩渕香里(北野建設)はスーツの規定違反で失格となった。