こだわりの“勝負服”で五輪を戦う。スピードスケートの平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)壮行タイムトライアルが19日、長野市エムウエーブで行われ、メダル候補の高木美帆(23=日体大助手)、4大会連続出場の加藤条治(32=博慈会)らが滑りを確認した。代表選手は平昌五輪仕様の新モデルのレーススーツを初披露。メダル0に終わった14年ソチ五輪後からミズノが日本連盟と共同開発してきたもので、技術力でも逆襲をサポートする。

 開発にあたり、日本代表のヨハン・デビッド・コーチが強く要望したのが、「よりきつく」という締まりだ。伸び縮みしにくいウレタンノミネート素材をソチ五輪モデルのスーツ全体の35%から55%に増やし、力を使わず、低い姿勢で体幹を安定させることを意識。滑走時の前傾姿勢に合わせてスーツをカッティングすることで、蹴り出し動作のサポートも実現した。

 年始から2週間の陸上練習を終えたばかりの高木美は、疲労が残る中で、3000メートルで6選手中トップの4分10秒50をマーク。白と黒の2色で構成されたスーツについては「体幹の部分が締まり、風の抵抗も少なく、動きも良い方向にいっている」と好感触で、「これを格好良く着こなせる、格好良い選手になりたい」と、大舞台での活躍を誓った。【奥山将志】