葛西紀明(45=土屋ホーム)は1回目に218・5メートルで6位だったが、2回目に123・5メートルと失速し、302・9点で27位だった。

 得意のフライングで落とし穴が待っていた。6位で臨んだ2回目に123・5メートルと大失速。順位は一気に27位まで落ち「全てが(悪い方に)かみ合ってしまった」と悔しさをにじませた。

 不利な追い風の条件で、バランスも微妙に崩した。飛ぶ前から嫌な予感があったようで「力が入ってしまった」と振り返った。だが、復調に向かっていることは印象付けた。1回目は「ちょっと失敗した」と言うもののK点(200メートル)を18・5メートル越えた。課題の助走の速度は40人の中で最低だったとはいえ「飛ぶ方向だとか、力の伝え方はたぶんいいと思う」との収穫があった。

 表彰台は絶望的となっても、後半2回へ気持ちは切れていない。平昌冬季五輪(ピョンチャンオリンピック)で日本選手団の旗手を務める大ベテランは「流れをつかむために、いいジャンプをしたい」と気合を入れ直した。