東地区2位の千葉ジェッツは連勝が5で止まった。今季12敗目(31勝)を喫した中、司令塔富樫勇樹(24)はチーム最多の18得点で意地を示した。

 第1クオーター(Q)から富樫は積極的にゴール下に切り込み、レイアップシュートなどでチームを引っ張る。しかし第3Q残り33秒、攻撃の場面で栃木の渡辺裕規(29)と激しく衝突し、後頭部を押さえてうずくまった。ベンチで患部を冷やす手当を受け、第4Qにはコートに戻り再び躍動。スリーポイントライン付近からゴール近くのレオ・ライオンズ(30)に素早いパスを送り、ダンクシュートを好アシスト。笑顔で5000人を超えるファンの声援に応えた。

 富樫は1月のアルバルク東京戦で左大腿(だいたい)四頭筋挫傷のけがを負い、2月の日本代表の台湾戦を欠場し、リーグ戦にも今月3日のサンロッカーズ渋谷戦で復帰したばかりだった。試合後は頭に包帯を巻いた姿で「大丈夫です」とだけ話し、会場を後にした。

 主将の小野龍猛(30)は「4Qで点差が開いて、気の緩みがあった。1Qのようにしっかりと守備をして、リバウンドを取る意識も強く持っていたら、立ち直れたと思う」。千葉はフリースロー5本中2本の成功にとどまった一方で、栃木は11本中10本を成功させた。大野篤史監督(40)は「(敗因は)フリースローとオフェンスリバウンドに尽きる」と言葉少なだった。