岡山が劇的な逆転優勝を飾った。東京Aに土壇場で追い付いて延長戦に持ち込むと、71-69で3年ぶり2度目の栄冠に輝いた。

 岡山は第4Q終盤、53-67と14点を追う苦しい展開。そこからエースのスモールフォワード針間大知(倉敷市立玉島北中2年)の連続シュートがさく裂した。180センチで、それほど恵まれた身長ではないが、1対1でのオフェンス力は抜群。2点シュート3本を決めると、終了間際には3点シュートで同点とした。延長でも得点し、勝利を呼び込んだ。

 劇的優勝に針間は「みんなが応援してくれたので、最後に決められた」と興奮しきり。柄川祥コーチは「優勝候補の福岡戦(1回戦58-57)でも決めてくれた。彼は持っている。それがエース」とその活躍ぶりに脱帽した。

 「あきらめずに、持ち味のディフェンスの足を生かせた」という同コーチ。3点シュートが決まらないと追い付けない場面では、針間に向かって「スリー、スリー」と絶叫した。「やり切ったから優勝できた」と選手同様、興奮冷めやらない様子だった。

 まさかの逆転負けを喫した東京Aの森圭司コーチは「ちょっと弱気になって、守りに入った。(第4Q)最後の7点差のところで(シュートを)1本取りたかった」と肩を落とすしかなかった。