92年バルセロナ・オリンピック男子団体銅メダリストで日体大監督の畠田好章さんを父に持つ、17歳の畠田瞳(セントラル目黒)が合計161・463点で3位に入り、世界選手権(10~11月、ドーハ)の初代表入りへ大きく前進した。全日本女王の村上茉愛(21=日体大)が2連覇を達成した。全日本の得点を持ち点に争われ、6位までが代表候補に決定。日本協会強化本部が今後、代表5人に絞り込む。

 期待のサラブレッド、畠田が3位に入り、世界選手権代表候補に入った。最終種目の床運動まですべてミスなく終えると、そばで見ていたコーチの母友紀子さん(44)は号泣。畠田は「涙を流すほど喜んでくれてうれしい。代表入りできたのは、支えてくれた母のおかげ」と感謝した。

 得意種目はこの日唯一トップに立った段違い平行棒。体操を始めた小学3年から、父好章さんに基礎をたたき込まれた。「お父さんが(鉄棒が)うまかったのが、つながっている。お父さんのおかげ」。前日にも父から「練習で失敗しないことを試合で失敗しないように」と助言をもらい、最後まで集中を保った。両親の教えを胸に、目標とする20年東京五輪へさらに歩みを進める。