フィギュアスケート男子で18年平昌、22年北京の両オリンピック(五輪)に連続出場し、団体も含めて当時日本勢最多のメダル計3個を獲得した宇野昌磨さん(28)が電撃復帰する。22日、SNSでサプライズ表明した。16年世界ジュニア選手権女王の本田真凜さん(24)とともにアイスダンスに挑戦。交際関係も公表しているビッグカップルが、競技会に舞い戻る。

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本田、宇野組の電撃参戦によって、日本アイスダンスは“戦国時代”の様相となりそうだ。

2022年北京五輪の団体で銀メダルを獲得した「チームココ」こと小松原美里、小松原尊組や、同年の4大陸選手権で日本勢の種目史上最高位となる銀メダルをつかんだ「かなだい」こと村元哉中、高橋大輔組が現役引退した中、近年、引っ張ってきたのは「うたまさ」こと吉田唄菜(22)森田真沙也(22)組(木下アカデミー)だった。今年2月のミラノ・コルティナ五輪は個人の出場こそ逃したものの、団体では銀メダルに貢献。3月の世界選手権では自己ベストの173・49点で自己最高の19位となった。

昨季からは「いくこう」こと櫛田育良(18=木下アカデミー)島田高志郎(24=木下グループ)組、続いて「りかしん」こと紀平梨花(23)西山真瑚(24=オリエンタルバイオ)組が参戦。櫛田、島田組はともにシングルで実績があり、長い手足を生かした表現力に定評がある。シングルでグランプリ(GP)ファイナルや4大陸選手権も制した全日本女王の紀平が転向した「りかしん」は、経験豊富な西山とともに、カナダ・モントリオールを拠点に研さんを積んでいる。

挑戦するカップルは増えてきたが、アイスダンスの世界との差は依然として大きい。ミラノ五輪団体では吉田、森田組が奮闘したものの、リズムダンス(RD)は10組中8位、フリーダンス(FD)は5組中5位だった。最終成績で日本は2連覇した米国と1点差の銀メダルだっただけに、アイスダンスの結果次第でメダルの色が変わっていた可能性もあった。日本は個人での出場枠も逃しており、アイスダンスが課題種目となっている。

本田、宇野組の参戦によって国内の争いはさらに激化する。高い競争力に伴って底上げが進み、世界の強豪に近づくことが期待される。【藤塚大輔】

◆既存3組の主な実績

<吉田、森田組>26年ミラノ・コルティナ五輪団体銀、26年世界選手権19位。全日本選手権2連覇中。自己ベストは173・49点。

<櫛田、島田組>25年ゴールデンスピン13位。25年全日本選手権2位。自己ベストは148・62点。

<紀平、西山組>25年全日本選手権4位。自己ベスト(ISU非公認)は144・41点。