世界28位の錦織圭(28=日清食品)がウィンブルドン初のベスト8進出を決めた。4回戦で、同138位で予選勝者のエルネスツ・ガルビス(ラトビア)に4-6、7-6、7-6、6-1と逆転勝利した。

 いつも通りの激闘だった。第1セットを4-6で奪われると、第2セット開始前には古傷の右肘を気にするしぐさを見せ、トレーナーからの治療を求めた。厳しい状況だったが、粘りが身上の錦織はあきらめない。3-5と追い込まれながらも、タイブレークに持ち込み、7-6とセットを奪い返した。

 第3セットも6-6でタイブレークに突入。タイブレーク4-2の場面で、錦織のサービスで、ガルビスが足をとられ、転倒し左膝を負傷。ガルビスはメディカルチェックを受けたが試合は続行。5-2から再開。左膝にテーピングを巻き、痛みをこらえるガルビスに粘られ5-5と追いつかれる。一進一退の激闘は続き9-10と追い詰められたが、22本のラリーの末に10-10と追いつくと、パッシングショットで11-10と逆転。セットポイントを握ると相手のショットがネットにかかり、12-10。7-6でセットを奪い、2-1とした。

 第4セットは1-0とリードすると、第2ゲームはこの日初のブレーク。足の痛みを抱える相手は心身ともに限界に達したようで、5-0と一気に突き放す。6-1で3時間の死闘に終止符を打った。

 錦織は初のウィンブルドン8強で、日本男子としては95年松岡修造以来23年ぶりとなった。