新潟アルビレックスBBが韓国KBLの仁川電子ランドを91-82で破り、プレシーズンゲームを3戦全勝で締めくくった。PG五十嵐圭(38)が順調な仕上がりを披露した。第1Q、10分間フル出場し、3点シュート2本の6得点。自身の得点力アップを掲げて臨むシーズンに弾みをつけた。

五十嵐がギアを上げた。第1Qの残り3分、PFラモント・ハミルトン(34)からパスを受けると中央から3点シュートを決める。残り2分にも右サイドから中央に回って3点シュート。このQで放った4本のシュートはすべて3点だ。

仁川電子ランドは昨季の韓国KBLでプレーオフに進出した強豪。8月のアジア大会で銅メダルを獲得した韓国代表にGパク・チャニ(31)とCカン・サンジェ(23)を送り込み、ほかにも若手のホープFチョン・ヒョグン(24)が在籍。現役韓国代表3人を擁する。そんな強敵に的確な判断で対応した。第1Q、2アシストでCダバンテ・ガードナー(27)の得点を引き出し、第1Q終了間際にはスチールも決めた。

今季はこだわりがある。「もっと得点を意識する」。新潟に来て3シーズン、常に1試合平均15得点、5アシストを個人目標に掲げてきた。昨季、アシストは平均5・6個でリーグランキング3位。一方の得点は10・6点。「得点を目標に少しでも近づけないと」。それが悲願のチャンピオンシップ進出に影響することも自覚している。

アーリーカップ(7~9日)、福島戦(15日)から始まったプレシーズン、そして練習中と「シュートを打つ」ことを軸に据えた。この日の第1Qで10分間出場し、さっそく実践。17日のプレシーズンゲーム金沢戦の4得点をこのQだけで上回った。第3Qにも3点シュートを1本成功させた。

チームも接戦を制した。得点源のガードナーは第1Qだけで12得点。長岡市出身で今季、B2東京Zから移籍のSG石井峻平(23)は、第2Qに3点シュート2本を成功。開幕の滋賀戦(10月6、7日)に向け、収穫を手にしてプレシーズンゲームの日程を終えた。【斎藤慎一郎】