【ヘルシンキ2日=高場泉穂】フィギュアスケート男子でオリンピック(五輪)2連覇の羽生結弦(23=ANA)が今季グランプリ(GP)シリーズ初戦を前に勝負にこだわって演技構成の変更に踏み切った。GPシリーズ第3戦フィンランド大会が開幕。羽生は今日3日のショートプログラム(SP)に向け、前日練習を行った。前半に跳んでいた4回転-3回転の2連続トーループを基礎点が1・1倍の後半になるように調整。難度と精度を高め、優勝を狙う。
練習開始から3分。羽生が4回転トーループ-トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の連続技を跳ぶと、歓声が起こった。決めれば世界初。9月の初戦で失敗した技をいきなり決め、状態の良さをうかがわせた。フリーの通し練習では4回転を2本連続で跳び損ねるなど振るわなかったが、曲を終えると失敗したジャンプを重点的に練習。4回転ループを3本決めるなど、すぐ修正を図った。練習終了5分前には再び世界初の連続技を成功。笑顔で調整を終えた。
SP、フリーともにジャンプの構成を上げた攻めのプログラムを用意してきた。9月のオータム・クラシックでは優勝。だが、SP、フリーともに内容と精度に納得がいかず「また自分の中に火がともった」と五輪以来忘れていた闘争心を取り戻した。GP初戦は8年連続で優勝を逃している“鬼門”。中国の金博洋、ロシアのコリャダら、五輪で戦った強敵が集まる中、勝つために5週間プログラムを磨き上げてきた。
前戦ではSPは流れを重視し、3つのジャンプをすべて前半に固めていた。そのうち、4回転-3回転の連続トーループを基礎点が1・1倍になる後半に移した。フリーは連続技を全て基礎点が1・1倍となる後半最後の3つに組み込んだ。成功すれば世界初となる4回転トーループ-トリプルアクセルに始まり、フリップ-トーループの2連続3回転、トリプルアクセルからの3連続ジャンプと、10点以上の大技を畳みかける。
この日はミスもあったが、前日1日の練習では「練習の段階で大変なところは何個かあったが、しっかりクリアできた」と胸を張っていた。自信を胸に、勝ちにいく。


