男子SPで平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)銀メダルの宇野昌磨(20=トヨタ自動車)が91・67点を記録し、2位につけた。一騎打ちが予想された前回王者のチェン(米国)が92・99点で首位。

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やはり宇野とチェン、2人の実力が飛び抜けている。ジャンプだけ見ればともにミスがあり、五分。宇野がステップで規定の最高レベルを取れなかったのが点差となった。

本人も調子が悪いと話しているように、全体的に動きのキレが足りないように見えた。最初の4回転フリップは踏み切り時に勢いがなく、回転不足からミスに至ったのだろう。状態は悪いのかもしれないが、不安のない試合などない。宇野は切り替えるのがうまいはずだ。今のコンディションの中でも悔いなく実力を出せば、まだまだ勝機をうかがえる点数差だ。

ジュニア初出場でSP4位につけた島田高志郎にも注目している。スイスに拠点を置いて以来成長しており、表現力の評価も高い。フリー次第で表彰台も十分ある。(10年バンクーバー五輪代表、11年世界選手権銀メダリスト)