女子で元女子日本代表監督の葛和伸元氏(64)が率いる日本航空(山梨)が、3回戦進出を決めた。済美(岐阜)に2-1で逆転勝ち。初戦の重圧から序盤は持ち味の粘りのバレーが影を潜めたが、“春高初陣”の葛和監督の情熱采配が勝利を引き寄せた。

試合直後にカミナリが落ちた。冷や汗の逆転勝利。葛和監督は選手を集めてダミ声でまくし立てた。「どうして全力を出し切れない! 悔いを残したまま終わっていいのか!」。

97年から4年間代表を率い、NECやトヨタ車体で総監督、監督を歴任した葛和氏は昨年4月、日本航空に招かれた。指導理念は実業団時代と不変。「人間的な成長なくしてチームの成長はない。人のことを感じられる人間になれ」だ。

大会前に調子を崩したエース上島を主将、レギュラーから外した。ただ、ユニホームは主将マークの入ったものを着させ、劣勢の第1セット途中からコートに送り出した。「期待に応えなければ、と思いました」。上島は強打と笑顔で逆転勝利の原動力になった。熱だけではなく、情にあふれた采配だった。

「この大会は重い。負けたら終わりだから。この子たちが悔いを残さないよう、少しでも長く戦いたい」。64歳の誕生日に“春高初勝利”を贈られたが満足しない。今日7日の3回戦で優勝候補の一角、福井工大福井に挑む。