柔道の世界選手権女子78キロ超級銅メダルの朝比奈沙羅(22=パーク24)が4日、20日に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)を心待ちにした。

都内で行われた上月スポーツ賞の表彰式に出席。先月31日の世界選手権では2連覇を逃して「まだ悔しさが強く、もう少し時間が必要」と切実な思いを明かした。へこんだ気持ちは、大好きなラグビー観戦で切り替える。「W杯を見て元気を出したい。東海大時代の同級生の(WTBの)アタアタ・モエアキオラ(23=神戸製鋼)がW杯メンバー入りしてすごく刺激になる。本当は2連覇して観たかったけど、(開幕の)ロシア戦と準決勝のチケットも持っているので(選手の皆さん)よろしくお願いします。たくさん試合が観たいです」と頭を下げた。

世界選手権では、ライバルで初出場の素根輝(19=環太平洋大)が世界女王に輝いた。11月のグランドスラム(GS)大阪大会を制し、強化委員会で出席者の3分の2以上の賛成で20年東京五輪代表に内定する。「待ったなし」の状態の朝比奈は、GS大阪大会を“最後の勝負”とし「9回裏2死からが勝負。もう何も背負うものはないので、自分らしく戦うために残りの期間をどう過ごすかが大事。この負けを糧に諦めない気持ちをもって、紙一重の勝負をものにしたい」と必死に前を向いた。

幼少期からの夢の「五輪金メダルと医師」を目指し、東京五輪後に引退し、医学の道へ進むことを決めている。現在は稽古と医学系予備校に通う生活を続けている。