女子はベスト8が出そろった。総体、国体に続く3冠を目指す桜花学園(愛知)が、開志国際(新潟)を97-61と圧倒した。

NBAウィザーズ八村塁の妹安美菜(あみな、3年)擁する明星学園と、東京成徳大高の東京2校が敗退し、女子は東日本勢が姿を消した。男子2連覇を狙う福岡第一は北陸学院(石川)に94-58で圧勝した。今夏の総体準優勝の北陸(福井)も3回戦に進んだ。

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桜花学園(愛知)が、開志国際(新潟)を圧倒し、ベスト8に進出した。3冠を狙うにふさわしい、強い桜花学園が戻ってきた。

ナイジェリアからの留学生で身長186センチのオコンクウォ・スーザン・アマカ(2年)のシュートがリングをはじくと、後ろから飛び込んでくる主将の平下愛佳、岡本美優の177センチ3年コンビが、リバウンドを奪って、ねじ込む。アマカに回さなくても、160センチ台の江村優有、前田芽衣の2年生コンビによる、自在のパス回しで、外からのシュートに持ち込み、得点を重ねる。分厚い攻撃で、コートを支配した。

前日の2回戦は117得点を挙げても井上監督の評価は「最悪」だった。平下主将は「しっかり3年生がリバウンドを取って、リーダーシップを取るのが課題だったので」と責任を感じていた。ただ、この日の試合後は「昨日に比べたら全然良かった」と笑顔を取り戻した。

前日の試合後、井上監督の「トーナメントだから、前の試合を引きずっていたらいけない。切り替えよう」という言葉に勇気づけられたという。平下は「自分と岡本のことを信頼してくれていると思うので、その信頼に応えたい」。総体、国体に続く3冠に、あと3勝。最大のライバルは岐阜女子とはいえ「精華女子とか、良いチームは多くいるので、あんまり決勝のことばかり考えるのではなく、1戦1戦を戦って決勝に行きたい」と冷静に話す。平下は「頑張ります」と言い残し、午後の練習会場に向かった。