2月に中国の武漢で開催される予定だったボクシングの東京五輪アジア・オセアニア予選が、感染が拡大する新型コロナウイルスによる肺炎の影響で中止になることが22日、主催者から発表された。

3日から14日まで男子8階級、女子5階級で五輪出場枠を争う日程だった。日本は11階級にエントリーし、上位4~6人に与えられる枠を目指し、獲得者が代表に内定する選考方法をとっている。アジア予選で枠を逃した場合は、5月にパリで開かれる世界最終予選に回る。日本は開催国枠として男子4、女子2枠があり、自力で枠を獲得した選手数が開催国枠に満たなかった場合、最低枠数として保証される。

ボクシング競技は国際オリンピック委員会(IOC)が国際ボクシング協会(AIBA)の組織運営や財政、審判を問題視し、資格停止となっている。代わりに五輪の競技運営は、国際体操連盟会長でIOC委員の渡辺守成氏を座長とする特別作業部会が担ってきた。現在までにIOC側からの正式発表はない。

日本連盟の菊池浩吉事務局長は「正式な発表を待ちたい」と述べた。日本代表勢は都内で合宿に入っており、30日に現地に渡航する予定だった。

中国政府は22日、北京で初めて記者会見を開き、これまでに計440人の発症が確認され、計9人が死亡したことを明らかにしていた。