19年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の日本代表FB松島幸太朗(26)が、今季終了後にフランス1部クレルモンに移籍することが決まった。所属のサントリーとともに28日、日仏同時発表された。22年6月までの2年契約で、クラブを通じ「23年W杯フランス大会に向け、さらに成長するために『高いレベル、強いクラブでやりたい』『求められているところに行きたい』思いがあった。自分が求めているものがすべて一致したのがクレルモンだった」とコメントした。

昨秋のW杯でチーム最多5トライを挙げ、史上初の8強入りに貢献した快足。敗退後は南アフリカ対イングランドの決勝を生観戦するなど4年後のベスト4進出へ意欲を高め、今夏の欧州挑戦願望を表明。東京オリンピック(五輪)でメダル獲得を狙う男子7人制に転向する選択肢もあったが、封印して夢だった海外移籍を優先させた。

クレルモンはフランス最高峰トップ14の名門。国内リーグ優勝2回、準優勝10回。欧州チャンピオンズ杯でも準優勝3回を誇る。松島は17年の日本代表フランス遠征から獲得リストに入っていたという。元日本代表WTB大畑大介氏が02-03年に練習参加も、プロ契約を勝ち取れなかったほどの強豪と正式サイン。5月にも渡仏し、世界トップ選手を目指す戦いを始める。

◆松島幸太朗(まつしま・こうたろう)1993年(平5)2月26日、南アフリカ・プレトリア生まれ。父がジンバブエ人。神奈川・桐蔭学園高からSRシャークス(南ア)の下部組織に進み、14年にサントリー入団。15年W杯は全4試合に出場した。スーパーラグビーには15年ワラタス、16年レベルズで参戦。17、18年はサンウルブズに所属した。日本代表39キャップ。178センチ、88キロ。