日本ラグビー協会は15日、新型コロナウイルスの影響で6~7月に予定されていた日本代表の国際試合3試合(ウェールズ戦1試合、イングランド戦2試合)を中止すると発表した。

国際統括団体のワールドラグビー(WR)や、ウェールズ、イングランド両協会と協議を重ねた結果、試合に向けた万全な準備と安全な運営が担保できないことが理由。新たな日程での開催については、各国の状況を踏まえ、WRによる「ラグビー活動の再開に関するガイドライン」に準じて、当事者間で検討される。

日本協会の森重隆会長は「中止になったことは残念であります。しかしながら、何よりも今は関係者一同が一丸となって新型コロナウイルス感染拡大防止に努める時期と考えております。そして、安全な環境のもと万全の準備をもって、グラウンドで皆さまを笑顔でお迎えしたいと思います」とコメントを寄せた。

日本代表は昨秋のW杯日本大会で過去最高の8強入り。ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の続投も決まり、23年W杯フランス大会への第1歩として位置づけられたテストマッチだった。

ジョセフHCは「ウェールズ代表とイングランド代表との貴重な対戦機会が失われ、今年の日本代表活動を開始できないことは残念ですが、世界的なコロナウイルスの感染状況を考えるとやむを得ないことであり、今は家にいて家族とともにいる時間だと考えています。選手たちにはできるだけベストコンディションを維持するためのプログラムを渡してありますが、何よりも大切なのは、このとても困難な時に、彼らが安全に、そして、健康で家族と共にいることです」と思いを込めた。

発表された中止対象試合は、以下の通り。

◆6月27日 ウェールズ戦(静岡・エコパスタジアム)

◆7月4日 イングランド戦(大分・昭和電工ドーム大分)

◆11日 イングランド戦(ノエビアスタジアム神戸)