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長野対策特別強化合宿が五輪会場でスタート（1997年）

世界一の振付師が、日本フィギュアスケート陣を後押しする。長野対策特別強化合宿は23日、五輪会場の長野・ホワイトリングで始まった。76年インスブルック五輪銅メダリストのトーラー・クランストン氏（48＝英国）が、今合宿から特別強化コーチとして参加。世界王者を輩出したメダル請負人が、低迷打開の切り札となる。「（住んでいる）カナダにはトップスケーターがたくさんいるが、日本にはそれ以上の可能性を持つ若い選手が多い」。日本の若い選手たちの素質が、クランストン氏に来日を決意させた。

72札幌五輪、世界選手権にも7回の出場を誇る。引退後、振付師となり、95年世界選手権女王の陳露（中国）のプログラムを手掛けた。伊藤みどりの引退以来続く低迷打開の切り札がクランストン氏だった。

選手たちも大きな刺激を受けている。五輪強化指定選手の荒川静香（15＝東北高）は「自分の個性を伸ばしてくれる。ジャンプに比べて表現力が苦手だったので、勉強になります」と話した。