男子シングル最年長の友野一希(22=同大)が大トリで登場した。ショートプログラム(SP)もフリーも昨季のプログラムを継続する中、この日は「ムーラン・ルージュ」を披露。ジャンプはミスが出たもののステップやスピンでは質の高さを見せた。

最初の連続ジャンプは4回転トーループの軸がずれて転倒。4回転サルコーは踏みとどまり、トリプルアクセル(3回転半)の後に2回転トーループを付けてリカバリーしたが、演技を振り返り「今年から本格的に4回転3本をフリーで入れるつもりでやっているんですけど、前半ミスが出たのと、後半も体力がないなって感じて、1つ1つのエレメントの質が良くなかったので、そこを見直していきたいなと思います」。

継続するプログラムについては「2年目ということで、昨季の感覚を少しは吐露戻せたんじゃないかな」と試合形式だった今回のアイスショーに感謝した。

この日は近畿選手権(10月2~4日、大阪府立臨海スポーツセンター)へのエントリーも発表された。いよいよ始まる公式戦へ「やはり1つ1つの技や演技のつなぎ、そういったところの質を2年目なので上げていきたい」。最後に全選手の最後として「ありがとうございましたぁ」と笑顔で締めくくった。

友野は18年の世界選手権(イタリア・ミラノ)で5位に入り、今年2月の4大陸選手権(ソウル)では7位。前日のSP後には「メダルの取れる選手になれるように1日1日、頑張っていきたい」と話していた。今季の飛躍が期待される存在だ。