日本フェンシング協会(FJE)が、全日本選手権(予選=17~19日、決勝=26日)の運営費の一部を募るため実施していたクラウドファンディングで、2度目の目標額となる800万円に14日、到達した。プロジェクトページによると、この日午後2時現在で829万5000円となっている。

FJEは7月にクラウドファンディング開始を報告し、同29日に目標の500万円を超えたと発表した。その後、目標を800万円に引き上げるとともに、選手の賞金に充てるプランを明らかにしていた。新型コロナウイルス禍の中で活動している選手への還元が、多数の支援によって実現することになりそうだ。

実施に際しては、日本協会の太田雄貴会長(34)が以下のように理解を求めていた。

「選手たちに輝ける場所を提供したい、そういった思いから始めました。オリンピック・パラリンピックの延期、さまざまな大会が中止・延期される中、なかなか選手たちにとっても目標を立てづらい日々が続いています。その中で選手たちの目標となりうる大会を作りたい、という気持ちで開催を決めました」

「選手たちの安全はもとより、関係者の人々すべてに安全を限りなく担保した上で開催します。ただ開催するだけでなく、今までなかった価値、新しい価値をこの大会を通して作っていきたい。大会のコンセプトである『New Standard』を、新しい基準を作っていこう、この大会を通してコロナ禍における新しいスポーツの観戦、体験を提供していきたい」

「しかしながら、新しい観戦体験を提供するためには費用がかかります。クラウドファンディングに踏み切り、皆様からの協力を仰ぎたいと思っております。今までになかった価値を作る全日本選手権にしようと思っていますので、ぜひ皆さんに応援していただけるとうれしいです」

全日本選手権は17日から3日間、6種目(男女フルーレ、エペ、サーブル)の各16人が準決勝まで戦い、決勝は1週間後の26日に行われる。完全オンライン開催で、決勝は全6試合がABEMAで生中継される。

クラウドファンディングの支援募集は決勝翌日の27日午後11時まで。

https://readyfor.jp/projects/all_japan_fencing_championships

【木下淳】