フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダが、新型コロナウイルスの影響で急きょ開催中止になったことが14日、カナダ連盟から発表された。

首都オタワのTDアリーナで今月30、31日に行われる予定だったが、公式ホームページによると、オタワとオンタリオ州の政府が協議した結果、中止を決断。「各保健当局の動向を注視してきた中、アスリートやコーチ、大会関係者やボランティアの健康と安全を考えた場合、最適な判断は大会をキャンセルすることだった」と説明した。

今月1日に出場選手まで発表していたが「難しい判断だった。開催に向け、数カ月にわたって尽力してくれた国際スケート連盟(ISU)やオンタリオ州の連盟、すべての関係者に感謝するとともに、今季のスケートカナダが実施不可能となったことを残念に思います」と声明を出した。

新型コロナウイルスの世界的流行を受け「大会運営に重大な懸念が出た」。オンタリオ州では今月10日からトロント、ピール、オタワの3都市でレストランや映画館、会議場などを28日間、閉鎖。屋内スポーツゲームも禁止となっていた。これを受け、カナダ連盟では「28日間の閉鎖の影響を受け、大会を主催することが不可能になった」とアームストロングCEOのメッセージを紹介した。

GPシリーズ全6戦のうち中止が決まった大会は初めて。

日本勢は、同国を拠点に練習している女子の宮原知子(22=関大)とペアの三浦璃来(18)木原龍一(28=ともに木下グループ)組が名を連ねていた。昨季大会の男子を制した羽生結弦(25=ANA)は、感染症対策のため今季のGPシリーズを欠場すると8月に表明している。【木下淳】