新浜立也(24=高崎健康福祉大職)が1分8秒53の国内最高記録で2連覇を果たした。

新浜はスタートから飛び出した。テーマの「攻める」を体現し、カーブ、バックストレートでさらに加速。600メートルを全体1位で通過すると、日本記録保持者の山田将矢に0秒24上回る好タイムで優勝した。「昨日は本当にふがいなく、今日は最小限にミスを抑えられて良かった。国内最高(記録)で優勝できたことは自分の成長を感じる」。

前日23日は、昨シーズンのW杯で19年ぶりに種目別総合優勝を果たした主戦場の500メートルで3連覇を逃した。日本男子短距離のエースとして、「追われる立場」の重圧から珍しく緊張が襲った。第1コーナーで足がもつれて2位に終わり、不完全燃焼だった。“汚名返上”で臨んだこの日の1000メートルは、「無駄の少ない動き」で課題の600メートル以降の滑りが安定した。

22年北京五輪までは「全てが通過点」と位置づける。2年後の大舞台に向け、24歳のスプリンターは「ここで満足せずに、さらに高みを目指したい」と進化を誓った。